サウナの後にとる食事を「サウナ飯」と言います。「サ飯」とも呼ばれ、今ではサウナの醍醐味の一つとして重視する方も増えています。
注目が集まるサウナ飯だけに、「さらにおいしく楽しみたい」「おすすめのサウナ飯メニューを知りたい」という方もいるのではないでしょうか。今回は、サウナ飯がおいしく感じる理由や定番メニュー、より楽しむための注意点について解説します。
サウナ飯とは
サウナ飯とは、その名の通り、サウナの後にとる食事のこと。略して「サ飯」と呼ばれることも多いです。サウナ愛好家たちにとって、サウナ飯はただの水分補給やエネルギー補給ではありません。サウナで「ととのう」ことと同様に、サウナの醍醐味の一つに位置づけられています。
サウナ飯自体に明確な定義はなく、大量の汗とともに失われた水分やミネラルなどを補うメニューが人気です。例えば、さらに発汗効果を高めると言われているスパイス系や塩味の効いた汁物系、空腹を満たす主食系など、サウナでエネルギーを消耗した体に染み入るような料理が好まれます。
近年のサウナブームを受けて、サウナ施設や温泉施設内の食事処はもちろん、施設周辺の飲食店にも視野を広げてサウナ飯を求める動きが見られます。オリジナルサウナ飯のレシピを発信するサウナ愛好家もいたりと、サウナ飯への探求はまだまだ尽きることはないでしょう。
サウナ飯がおいしく感じる理由
サウナの後は食欲が増し、いつもの食事よりおいしいと感じるのはなぜでしょうか。2つの理由を見ていきましょう。
理由(1)サウナの後は、普段より味覚が敏感になるため
サウナで体の内側から温まると、血行がよくなり、代謝がアップすると言われています。発汗によって体内の水分や塩分が失われるとともに、血行促進によって筋肉や内臓の働きが活発になることで、体のエネルギー源となる糖質を消費するそうです。まさにサウナの後は、体に不足した水分や栄養素を欲している状態と言えるでしょう。そのため、普段より「塩味」や「甘み」といった味覚が敏感になり、食べ物がよりおいしく感じられると考えられています。
理由(2)サウナでエネルギーを消費して、空腹感が強まるため
サウナによる発汗や血行促進、代謝アップによってエネルギーが消費されると、体内では血糖値が低下すると言われています。血糖値が下がると、脳はエネルギーの補給を促すため、空腹感を得やすくなると考えられています。また、サウナには運動をしたときと同じ程度の疲労感があると言われているため、体を動かしていなくても「お腹が空いた」と感じるのでしょう。他の運動よりも比較的、発汗速度が早いことも空腹感を強める要因とされています。
サウナ後の体に染み入る定番サウナ飯5選
サウナ愛好家たちは、どのようなサウナ飯を好んで食べているのでしょうか。サウナの後に食べたくなる定番サウナ飯を5つご紹介します。
カレー
サウナ飯の代表格といえば、カレーです。ナンもいいですが、サウナの後のエネルギー補給にはカレー&ライスがおすすめ。スパイスが効いたカレーなら、さらに気持ちよく汗をかくことができそうです。
もう少しガッツリ食べたい場合は、世界三大炊き込みご飯の一つとして知られる「ビリヤニ」という選択肢も。インドやその周辺国で食べられている、スパイスと肉類を炊き込んだご飯です。スパイスとバスマティライスの香りに食欲が刺激されるでしょう。
ラーメン
サウナ後の体に染み入るようなラーメンも、サウナ飯として外せない一品です。旨味たっぷりのスープとコシのある麺をすすれば、発汗とともに体内から排出された水分や塩分、糖質を一気にチャージできそうです。
空腹感が強いときは濃厚な味噌ラーメンや醤油ラーメンを、さっぱりといただきたいときは塩ラーメン、もう一汗かきたいときは担々麺など、気分に合わせて選べるのも嬉しいポイントです。餃子や半チャーハンなどのサイドメニューを付ければ、満足度はさらに高まるでしょう。
揚げ物
ご飯ものや麺類もいいけれど、「サウナ後はビール!」という方に人気なのが、揚げ物です。唐揚げやトンカツ、春巻き、フライドポテトなど、ビールとの組み合わせは格別でしょう。さらに満足感を得たいときは、定食でいただくのもおすすめです。
麻婆豆腐
薬味や香辛料で味覚を刺激する麻婆豆腐を、サウナ飯メニューとして紹介している飲食店も多いです。サウナ後は味覚が敏感になっていると言われるため、辛さだけでなく旨味もしっかり味わえるでしょう。ご飯も進みますが、豆腐がヘルシーなので気にせず食べてしまうという方も多いようです。
【番外編】サウナスイーツ
「飯」ではありませんが、最近ではサウナ後に食べるスイーツにも注目が集まっています。サウナ飯を食べるほどお腹が空いていない方や甘党の方は、サウナ後のスイーツでエネルギーを補給しましょう。季節のフルーツを使ったパフェやジェラート、かき氷、プリン、パンケーキなど、サウナ施設や温泉施設によってお気に入りのメニューを探してみるのも楽しみの一つです。
サウナ飯をより楽しむための注意点
ここからは、サウナ飯をより楽しむための注意点を2つご紹介します。
サウナ前の食事は1〜2時間前までに。飲酒はNG
サウナに入る前の食事は、1〜2時間前に済ませておくことが望ましいです。食後すぐにサウナに入ると、消化器系の働きが低下しやすくなると言われており、胃の消化不良だけでなく、気分が悪くなったり体調を崩してしまったりする可能性があります。なお、飲酒後は体への負担が大きいため、サウナの利用は控えましょう。
サウナ後に食べ過ぎると太る恐れがある
サウナによって発汗作用や代謝が上がると言われているため、サウナの後は空腹感が強まる傾向にあります。しかも食事を控えた状態でサウナに入るので、余計にお腹が空きやすくなるでしょう。サウナ飯を存分に楽しみたいところですが、サウナ後は吸収力が高まっているため、食べ過ぎると太る恐れがあることに注意が必要です。
もちろん栄養補給としての食事は重要ですが、食べる量をコントロールしたり、メニューや食べる順番に配慮するなどの工夫をしましょう。
サウナでととのった後は、「サウナ飯」を堪能しよう!
サウナの醍醐味の一つとして、サウナ飯は欠かせないものになってきています。定番メニューを食べるもよし、新たなサウナ飯を探求するもよし、お気に入りのサウナ飯を見つけて、サウナをより楽しんでみてはいかがでしょうか。