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バレルサウナとは?メリット・デメリット、購入する場合のポイントを解説

バレルサウナとは?メリット・デメリット、購入する場合のポイントを解説

円筒形の「バレルサウナ」は、フィンランドで親しまれてきたサウナ小屋の一つです。最近では日本国内でもバレルサウナを開発・販売するメーカーが出てきています。2〜4人用のコンパクトサイズもラインアップし、個人宅の庭や別荘などに設置できるのが特徴です。バレルサウナをプライベートサウナとして利用するサウナ愛好家も話題になりました。

その形状もさることながら、「どのようなメリットがあるか知りたい」「プライベートサウナに興味がある」という方もいるのではないでしょうか。今回は、バレルサウナの特徴やメリット・デメリット、購入する場合のポイントについて解説します。

バレルサウナとは

バレルサウナとは、バレル(樽)を横向きにしたような、円筒形の屋外サウナのこと。サウナ大国のフィンランドにおける伝統的なサウナの一つです。

樽のような形状は、基本的に木材のみで構成されています。窓やドアには異なる素材も使用しますが、多くの場合、クギや接着のための部品を用いずに組み立てられるのが特徴です。大人4〜5人で協力すれば数時間で完成する組み立てキットも流通していますが、組み立てにはある程度のスキルや経験を要するため、購入前に十分な検討が必要でしょう。

バレルサウナはアウトドア施設との相性もよく、キャンプ場やグランピング施設でも目にする機会が増えました。木のぬくもりを感じられ、洗練された印象を与えるバレルサウナは、多くのサウナ愛好家たちを魅了しています。

バレルサウナのメリット3つ

バレルサウナの円筒形には、その形状だからこそのメリットがあります。

バレルサウナのメリット
●温まるのが早く、室内の温度が均一になりやすい
●耐久性が高い
●多彩なシーンやニーズに対応する

それぞれについて見ていきましょう。

温まるのが早く、室内の温度が均一になりやすい

バレルサウナのような円筒状の空間では、押し上げられた熱い空気が壁を伝って、そのまま部屋の下部に流れます。サウナ室全体で熱い空気が循環するため、温まるのが早く、室内の温度が均一になりやすいのがメリットです。

熱したサウナストーンに水やアロマ水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」をすると、熱や蒸気が室内を循環し、効果を感じやすくなると言われています。

(参考:『ロウリュとは?種類や効果、アウフグースとの違いを解説!』)

耐久性が高い

バレルサウナは、耐久性の高さでも知られています。木材は、熱や湿度によって膨張や収縮を繰り返すため、結合部品を使用している箇所に亀裂が入ったり、クギなどの留め具が外れてしまったりすることがあります。その点、バレルサウナはクギや接着のための部品を使わず、無垢の木の板で組まれるため形状が変化しにくく、留め具が外れる心配もありません。

防水や防湿のケアを施せば、長期間利用できるのがメリットです。また、樽型のような形状は雨や雪、横風などを自然に受け流す効果も期待できます。

多彩なシーンやニーズに対応する

パブリックスペースはもちろん、家庭用サウナとしても設置できるバレルサウナは、「いつでも・どこでも本格的なサウナを楽しめる」のがメリットです。オーダーメイドに対応している国内メーカーもあり、コンパクトなサイズ感や日本の気候に合わせた仕様の国産バレルサウナも登場。家族や親しい人とのコミュニケーションの場として活用されています。

バレルサウナのデメリット3つ

バレルサウナならではのデメリットについても確認しておきましょう。

バレルサウナのデメリット
●外気温の影響を受けやすい
●小さな隙間がある
●他のサウナと比べて価格が高い

それぞれについて見ていきます。

外気温の影響を受けやすい

基本的に木材だけで構成されているバレルサウナは、断熱材や防湿シートが施されていないため、外気温の影響を受けやすいのがデメリットです。特に、気温が氷点下になる地域では、「ストーブを最大限に使っても最高温度があまり上がらない」「サウナ室を温める時間が長くなる」などが考えられます。

小さな隙間がある

バレルサウナは、木材同士をつなげた構造のため、壁に小さな隙間ができてしまいます。そこから隙間風が入ったり、雨が滲んだりすることがあるようです。雨漏りを放っておくと木材の腐敗につながるため、雨が浸透した後はサウナ室を乾燥させるなどのメンテナンスを行いましょう。また、雨や雪対策として、使用しないときは専用のカバーをかけたり、別途屋根を設置したりすると安心です。メンテナンス方法については、後のブロックで紹介します。

他のサウナと比べて価格が高い

バレルサウナは厚い無垢の木材を主な素材としているため、材料費の他、隙間なく組み立てるための精密な加工費が必要です。低価格なバレルサウナでも100万円以上するため、家庭用サウナとしては高額な部類に入るでしょう。他のサウナに比べて価格が高くなる点がデメリットと言えます。

バレルサウナを自宅に設置するには?気になる値段や注意点

自宅用にバレルサウナの購入を検討している人もいるのではないでしょうか。ここからは、気になる値段やバレルサウナを自宅に設置する場合の注意点を解説します。

購入方法

バレルサウナは専門業者から購入できます。北欧産の商品を取り寄せる方法もありますが、最近では国産のバレルサウナも人気です。国内メーカーを選択するメリットには、「国産の木材」「日本の気候に合わせた仕様」「コンパクトなサイズ感」「設計から施工、アフターメンテナンスまで対応」などが挙げられます。専門業者やメーカーによって特徴やサービス内容が異なるため、何社かに見積もりを出してもらい、比較検討するのが望ましいでしょう。

初期費用

バレルサウナの本体価格はメーカーによって異なり、相場は100〜300万円と言われています。また、本体価格とは別に、「配送費」「設置費」「ストーブ本体代」「工事費(必要な場合)」「雨カバーなどのオプション代」などが必要です。これらの追加費用は、サウナの種類やサイズ、設置するエリアによって変動しますが、本体価格と合計すると200〜500万円になるでしょう。加えて、主なランニングコストとして、ストーブの燃料費やメンテナンス費などがかかります。

設置方法

自宅の庭や屋上などに設置する事例も多く見られますが、防火地域に指定されている住宅や都市部の住宅に設置したい場合、自治体の許可を得たり、その地域の消防署に確認したりする必要があります。

また、バレルサウナを設置する際は、「重量に耐えられる設置面の整地」「電気ストーブの場合、200Vの電源を使用するための電気工事」などの対応が求められます。組み立て自体も初心者には難しく、一定の知識や経験を要するため、設置費込みでの購入が望ましいでしょう。

メンテナンス方法

バレルサウナを長持ちさせるには、使用後の手入れや日々のメンテナンスが欠かせません。汗や水気をそのままにしておくと、木材の劣化やカビの発生、黒ずみの原因になるため、意識的に手入れをしましょう。具体的な手入れ方法を「使用直後のメンテナンス」と「定期的なメンテナンス」の2つに分けてまとめました。

使用直後のメンテナンス
●乾いたタオルで汗や水気を拭き取る
●サウナを予熱して乾燥させる
●乾燥後は、窓やドアを開放して換気を行う
●使用したタオルやマット、ロウリュ用の水などを片付ける

定期的なメンテナンス
●年に数回程度、弱めの中性洗剤で水拭きする
●ベンチやスノコなどを屋外で天日干しする
●割れや劣化が激しいパーツを交換する
●サウナストーブのメンテナンスを行う
●サウナストーンの割れがないか確認する

なお、木材で構成されるサウナは長期間使わずに乾燥状態が続くと、割れやヒビ、反りが発生する可能性があります。長期間使わないときは、サウナ室をひと通り手入れしてから、乾燥対策として室内に水を入れたコップなどを置いておくとよいでしょう。

長野県東信エリアでバレルサウナが楽しめるスポット

浅間サウナラインの拠点がある長野県東信エリアで、バレルサウナが楽しめるスポットをご紹介します。

薪ストーブのバレルサウナを満喫|八千穂SAUNA【佐久穂町】

標高約1,300mの駒出池キャンプ場内にある八千穂SAUNAでは、白樺群生地という抜群のロケーションで、薪ストーブのバレルサウナを楽しめます。ロウリュに使用するアロマ水は、白樺の葉から抽出した白樺水や紅茶、季節の薬草など種類も豊富。北八ヶ岳の天然水かけ流しの「バレルプール」でクールダウンすれば、心身ともにリフレッシュできるでしょう。

八千穂SAUNAについては下記の記事で詳しく紹介しています。併せてご覧ください。

(参考:『サウナと白樺への愛を灼熱のロウリュでぶっ放す~八千穂SAUNA 白樺薪男さん~』)

バレルサウナで新たなサウナ体験を!

木のぬくもりと洗練さを感じさせるバレルサウナには、「温まるのが早く、室内の温度が均一になりやすい」「耐久性が高い」「多彩なシーンやニーズに対応する」などのメリットがあります。プライベートサウナとしても人気ですが、初期費用や維持費もかかるため、まずはバレルサウナのある施設を利用するのがおすすめです。公衆浴場に併設されたサウナとはひと味違った体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。